(3/3)気になるSMASSOの使い勝手は?日本商事株式会社様インタビュー

SMASSO

前回の記事はこちら。

気になるSMASSOの使い勝手は? 

金子:SMASSOが導入された後、スペースを利用されたお客様の反応はいかがですか? 

岡崎:貸し会議室やレンタルスペースはコロナで稼働率が落ちてしまったので、評価するには至っていないというのが正直なところです。ただ、まだお客様も使い慣れていない感じはありますね。例えば、終了15分前のアナウンスが流れると、SMASSOで延長申請せずに我々スタッフ宛に電話連絡がくるので、スタッフが予約の延長をしています。 

氏家:SMASSOが無くてもレンタルスペースを運営していたので、以前の手段も併用しているという感じでしょうか。現時点ではどの部分をSMASSOに代替するかどうかの思考材料が積み上がっておらず、最適なオペレーションに組み上げるにはもう少し時間が必要です。 

金子:最適なオペレーションというのはどういうことでしょうか。 

氏家:レジャーホテルの制御パネルもそうなのですが、機械自体は万能なのですが、ただそれがあるからと言って完璧なオペレーションが出来るかというとそうではないんです。例えば、課金で複数の単価設定ができたり、自動で照明の電源OFFができたりしても、適正な価格はいくらなのか、どの程度まで電源OFFするのかといった程度の定めは、SMASSOの機能とは別の話ですよね。我々と各テナント様との関係性でも変わってくるので、そうなってくるとSMASSO単体で完結するものではないんですよね。既存のビジネスフローの中で、SMASSOをどう組み込んでいくのかをよく考えなくてはなりません。機械でシステマチックにやる部分と、運用でフレキシブルに出来るようにしておく部分があると思います。 

金子:確かにそのあたりはSMASSOの仕様で決まることではなく、運用で決めていかなくてはなりませんね。 

氏家:SMASSOが普及していてノウハウが溜まってきたら、そのノウハウをお互い共有して改善していけたらいいのかなと思います。レジャーホテルを始めた当初を思い出しますね、全く同じ道をたどっている感じがします。(笑) 

金子:今は課題があっても将来的には上手くいくだろうという自信は、レジャーホテルの成功体験から来ていたのですね。(笑) 

氏家:今後、SMASSOの用途が見えてくると、もっと他の場所にも広げられる可能性はあると思います。現時点では、遠隔地にあって、時間貸しで、短期間で利用頻度が高いスペースをSMASSOで無人管理するのがいいんじゃないでしょうか。日本全国、探してみたら結構そういうスペースがありそうですよね。 

金子:利用終了時に毎回出向いて現場に行くのが難しいスペースの管理に向いているということですね。今後の展開の参考にさせていただきます。 

今あるビルの使い方のバリエーションを増やすことで生き残る 

金子:最後にこれからのテナントビルのあり方、生き残り戦略を教えてください。

氏家:コロナによって更に空室が増えるのは間違いありません。単に場所を持ってお客様が来るのは待っているようなテナントが残り続けるのは難しいでしょう。これからはお客様がわざわざ出向く価値があるサービスを提供できるテナントに入っていただくことが重要です。 

金子:そういったテナントに借りていただくためにオーナーができることは何でしょうか。 

氏家:借りたい人の細かなニーズに応える必要があると思います。細かなニーズというのは、例えば、SMASSOのような新しい仕組みを使って、長期賃貸借契約以外に時間貸しを用意することもそうです。

金子:時間貸しのように貸し方が変わると、従来借りることができなかった人も借りられるようになりますよね。それによって、今までにない店舗やサービスが生まれてくる可能性があるように思いました。 

氏家:不動産(ハコ)自体を違う商品に転換するのは難しいんです。古くなったからと言って壊して新しくすることは容易ではありません。今ある不動産(ハコ)のまま、使い方(中身)を変えて、新しい価値を作り出すことが必要です。存在するだけで価値がある物件も中にはありますが、本来不動産は活用されてこそ価値が生まれます。新しい不動産の使い方を見つけて活用のバリエーションを広げられたビルは生き残ることができるのではないでしょうか。 

IMG 5050
インタビュー後、リラックスした表情の氏家代表取締役

金子:なるほど。我々も新しいビルの貸し方を提供するためのお手伝いができるよう、SMASSOの機能追加だけでなく、SMASSOを中心としたソリューションも展開していきたいと思います。今日はありがとうございました。 

関連記事