貸しスペースの無人管理のヒントもレジャーホテルにあった!
金子:テナント契約のダンパー機能として貸しスペースが生まれたことがよくわかりました。次に課題になるのは貸しスペースの管理ですよね。テナント契約と違い、不特定多数の人が同じスペースを使うとなると、スペース管理はオーナーがやらなければなりませんよね。有人で運営するオーナーさんが多い中、無人化に取り組まれたのはどうしてでしょうか。
岡崎:これもレジャーホテルがヒントになりました。
金子:またしても!具体的にはどういったところでしょうか?
岡崎:レジャーホテルも昔は人手で運用していましたが、実は20年以上前から無人管理を実現しているんです。終了時刻が来るとお部屋の電気が消えて、自動で延長料金の課金が始まるところまで作り上げられているんですよ。
金子:そんなことまで出来るのですね。しかも20年前から!
岡崎:そうなんです。レジャーホテルは無人運営が当たり前なのに、なぜ会議室の管理は人がやっているのだろうかと疑問に思いました。
氏家:貸しスペースの無人管理というのは、長年レジャーホテルも運営してきた我々にとっては自然な発想でした。レジャーホテルというのは居室の環境を集中管理する制御パネルが備わっていて、お客様は1箇所で操作ができるようになっています。
金子:そのレジャーホテルにある仕組みは今もあるのですか?それがあればSMASSOを導入することもなかったのかなと思いまして。
岡崎:今もありますが用途はホテルに限られています。会議室の管理に使いたいと相談したのですが、通信の仕組みが有線(放送)回線に限られてしまい、SMASSOのようにインターネット回線の仕組みには対応できないのです。
氏家:(制御パネルの)メーカーに会議室でも使えるようにして欲しいと相談したのですが、メーカーからは断られてしまいました。いずれIoTが進めばレジャーホテルの制御パネルのような仕組みが出来るだろうと思いきや、意外と物理的に制御できる仕組みが出てこなくて困っていました。
金子:オンライン上で完結するサービスはたくさんありますが、物理的に管理するソリューションというのは確かにないですよね。
氏家:そうなんです。そんな時に知人からSMASSOを紹介されて、物理的に制御できることがわかって「これなら実現できるかもしれない」と可能性を感じました。これが欲しかった!と思いましたね。
金子:SMASSOで無人管理が実現できると思えたのはどうしてでしょうか?
氏家:お部屋の使用制限を物理的に行う装置という点では、レジャーホテルの制御パネルもSMASSOも全く同じです。違いは通信回線が有線かインターネット回線かといったくらいしかありません。レジャーホテルで何十年も大きなトラブルもなく無人運営してきた経験から、会議室などの貸しスペースの無人管理もできると思っていました。
金子:SMASSOは入退室の管理システムと思われることが多いので、そこまで機能を理解していただけたことに驚きました。
氏家:入退室管理のように鍵の機能だけでは不十分です。鍵は外から中に入らないようにはできますが、既に中に入っている人に退室を促すなどは出来ません。次に利用する方のために部屋を掃除する必要があるので、利用終了時間をきちんと守っていただくことは重要です。SMASSOは利用終了時刻が近づくと自動的にアナウンスが流れ、終了時刻になると照明や空調の電源がOFFになり退室を促すことができますし、予約カレンダーと連携しているので延長利用ができる場合は申請さえしていただければ無理に退室させることもありません。